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「緊急の再起動」 - 電源ボタン前の最終手段?

Windows 10が応答せず、PCの電源ボタンを押してもシャットダウンできないような状況で試してみる価値があるのは、セキュリティオプション画面に用意された「緊急の再起動」だ。今回はその内容と使用場面を紹介する。

セキュリティオプション画面とは

我々が使っているPCの元祖にあたるIBM PCには、「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーを押すと、コンピューターをリセットする機能が組み込まれていた。これはMS-DOSWindows 3.0まで踏襲していたが、Windows 3.1ではユーザーが操作を選択する仕組みになった。

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一方、ワークステーション向けOSとして設計されたWindows NTは、「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーでサインイン(ログイン)画面を表示するか、当時は「Windowsのセキュリティ」と呼ばれていた画面を表示する。

Windows NTの流れを汲むWindows 10も、同じ動作だ。Windows 10で「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーを押したときに現れる、ロックやユーザーの切り替えなどを行う画面は、「セキュリティオプション」画面と呼ばれている。

「緊急の再起動」はどんなときに役立つか

Windows 10のセキュリティオプション画面から下図の操作を行うと「緊急の再起動」が実行可能になる。

どうしてもOSが応答しない場合、最後の手段として実行するのは、リセットボタンによるハードウェアリセットか、電源ボタンの長押しによる強制電源オフだろう。「緊急の再起動」は、こうした最終手段の一歩手前に行う操作として用意された機能だ。

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正常に再起動/シャットダウンできない場合に「緊急の再起動」を試すわけだが、「緊急の再起動」を実行すると、システムやアプリケーションのログ情報、NTFSのジャーナル情報などが正しく保存されない。最悪、システムファイルが破損する可能性もある。あくまでも、リセットボタンによるハードウェアリセットや、電源ボタン長押しによる強制電源オフよりは「まし」程度と考えて、手段のひとつとして覚えておくとよいだろう。